社会人1年目で押さえておくべきお金の話
今回のテーマはこれですね、後悔しない社会人1年目で押さえておくべきお金の話、こういうテーマで解説していきたいと思います。社会人1年目というのは、お金に苦労する人生を歩むことになるか、お金に苦労しない人生を歩む事になるか、人生の岐路ともいえるタイミングです。日本ではほとんどと言っていいほど金融教育が行われていません。だから、自ら学び、正しいお金の知識を身に付けて行動した人と、正しいお金の知識を学ばず、思いつくままに行動した人では、残酷と呼べるレベルで大きな差がつくことになります。
これから新社会人になる人たちに向けて、将来後悔しないために押さえておくべきお金の話をします。
具体的にはこの5つ、
①手取りの何%を貯蓄すべきか?
②財形貯蓄や保険、持ち株会、全部加入すべき?
③自己投資と資産運用どっちが大切?
④確定拠出年金、何で運用すればいい?
⑤初任給で何を買うべき?
今回の話をしっかり理解して行動に移すだけで老後のお金の心配はかなり小さくなるでしょう。2000万、3000万円というレベルでお金の目処がつくからです。これを聞いて、僕はもう新入社員じゃないからっていう人も、ぜひ最後まで見てください。今すぐ変更した方がいいことが見つかる可能性があるし、考え方自体が今後の選択に行けるからですね、社会人1年目でマスターすべきポイントを改めてチェックして、しっかり基礎の方また社会人になっていきましょう。
①手取りの何%を貯蓄すべきか?
私の答えは最低手取りの10%は貯蓄すべき、こうなります。厚生労働省の統計調査によると、令和時代の初任給水準は平均月収は約20万円といったところ、税金や社会保険料が引かれた後の手取りでは17万円ほどですね、手取り月収の10%っていうと月約1万7000円、月1万7000円を貯蓄に回しましょうと言われたら、皆さんどうでしょう、どう思いますか。貯金なんてする余裕がないよとか、月一、二万円ぽっち貯めたって意味がないよ、こんなこと思う人もいるかもしれません。
でも、この二つのことを知ってほしいです。一つ目、バビロンの大富豪の教えにある通り、10%を貯蓄するというのは、歴史的に語り継がれる黄金率だということ。二つ目、世界最高の投資家ウォーレンバフェットのサイコパス発言、この二つですね、
まず皆さんに知ってほしいこと一つ目、バビロンの大富豪の教えって皆さん知ってますか、世界中で100年以上読み継がれている本で、日本でも漫画版が大ヒットしてベストセラーになりましたね。この書籍で紹介されている黄金に愛される七つの教えの中にこんなルールがあります。収入の10分の1を貯金せよ。皆さん想像してみてください。毎朝かごの中に10個の卵を入れる、毎夕かごの中から9個の卵を取り出す、数ヶ月繰り返せば、いずれ卵はかごからあふれかえるこれですね、これの心理は圧倒的にシンプルです。
毎月口座の中に17万円入れて、毎月口座の中から15万円取ります。こうやって収入の10分の1を貯め続ければ、皆さんの資産は確実に絶対100%の確率で増え続け、いつかあふれかえるってことです。当たり前ですよね。様々な統計データがありますが、大卒の生涯賃金手取りはざっくり2億円から2億5000万円と言われてます。これの10%というと、2000万から2500万円、最初の1万円の貯金が数千万の資産形成の第一歩になるってわけです。この10%の貯蓄習慣がない人は、将来老後資金に困る人かもしれません。
皆さんに知ってほしいこと二つ目は、バフェットのサイコパス発言です。ウォーレン・バフェットっていうのは世界的に有名な投資家の1人です。彼が登場する伝記にこんな感じの一節がありました。1ドル約110円落としたときに彼はこうコメント将来の2万ドル、約220万円を失ったっていうコメントをされてたんですね。100円玉落とした友人が220万円落としたって真顔で言ってたら、皆さんどう思います、なぜバフェット氏が一見サイコパスのようなおかしなこと言ったのかっていうと、お金には複利の力が働くからです。今は1ドルでも年利20%で50年運用すれば、50年後には2万ドルになります。お金ってのは上手に運用すれば、雪だるまのように膨らむんですね、新社会人の方が最初に投資した2万円というのは、年5%で運用するだけで50年後には24万円になります。要するに、今の2万円には将来の24万円の価値があるということ、若いときに手にしたお金の価値の高さ、それをぜひ認識してください。
もし仮に1年間で30万円の無駄遣いをしてしまったら、それは50年後の360万円をドブに捨てたのと同じこと、無駄遣いばかりしていたら将来苦労するのは当たり前なんです。歴史、そして世界最高の投資家から学びましょう。手取りの最低10%を貯蓄に回してそれを運用するだけで、皆さんは他の人とは違うお金持ちへの道を歩み始めたことになります。
②財形貯蓄や保険、持ち株会、全部加入すべき?
これに対する答えは、原則保険や持ち株会は不要です。財形は人によっては検討余地あり。新入社員はとにもかくにもいろいろなものに加入させられがちなんですね。なぜか日本の多くの企業では、新入社員に対して保険会社の営業マンが続々とアプローチしてゴリゴリ保険契約させるっていう仕組みが出来上がっています。だけど、新社会人にとって起きる確率が低いので必要な保険は多くありません。起きる確率が低いというのは、例えば20代でがんが原因で亡くなるとか、起きてしまったら損失が大きいというのは、残された家族が路頭に迷うとかそういったことですね。
起きる確率が低いけど起きてしまったら損失が大きい。これに対して備えて入るのが保険なんだとこれが保険の本質なんだってことを理解してほしいです。たまにリスクが発生する確率が高くて発生時の損失もでかいものにはどうすればいいのって聞かれるんですけど、それは何かっていうと紛争地域に渡航するとかですね。こういうことはそもそもしてはいけないんです。近寄ってはいけない。保険じゃないんですね、備えるのが、そして基本的に保険が必要なシーンは3つに絞られると以前にも解説しています。
一つ目、生命保険、自分がなくなると困る家族がいる場合のみ掛け捨てで加入、貯蓄型保険はいりません。二つ目、火災保険、災害で家を失うリスク、火災で他の人に迷惑をかけるリスクに備える。三つ目、自動車保険事故で人を死なせてしまうリスクに備える、いずれも低確率損失大損失が数千万から数億円の被害の出来事ですよね。怪我やがんなども含む病気への備えは、基本的に公的保険と貯金で十分です。新社会人の人が月5000円以上の保険料払っていたら、赤信号ですね。
そして保険と一緒によく加入を検討させられるのが、財形貯蓄、持ち株会などです。財形貯蓄に関しては天引き貯金という形で楽に確実に貯められます。お金があると使っちゃうっていうタイプの人は検討の余地があります。持ち株会に関しては原則おすすめしません。自分の勤務先の株を持つということは、超集中投資だからですね。もし会社に万が一のことがあれば、勤め先を失うし、持っている株も紙切れになります。うまくいかなかったときのリスクが大きすぎるんですね。持ち株会は会社から補助金が出たりしてお得に見えるんですけど、一生預けられるぐらいのレベルの優良企業でなければおすすめしません。
そしてそんな企業は世界中を見渡しても限られた数しか存在しません。持ち株会に使うお金があったらそのお金を使って他の会社に投資しましょう、どこに投資すべきかは後述します。結局のところ、民間保険には原則加入しない、財形貯蓄は意志の弱い人は活用してもいい、持ち株会は加入しない、これがおすすめです。
③自己投資と資産運用どっちが大切?
これに対する僕の答えは両方大切。どちらか片方だけはNG、こうなりますね。若い人に投資をすすめると必ずこういうコメントをいただきます。若いときは自己投資する方が大切。100万円貯金するよりも100万円自分に投資した方がリターンが大きい、3年後に年収100万円アップしたらその瞬間元が取れる、この考え方は決して間違っているわけではありません。実は皆さんには二つの投資先があります。一つ目が人的資本、働いて稼ぐ力ですね。そして二つ目が金融資本、株や債券不動産などです。
このどちらも将来的に大きなリターンが期待できるって意味では優良な資産です。問題は、10年後20年後にどちらがより活躍するかわからないってことなんですよ。そこでお金の世界ではこんな考え方が大切になります。どちらも優良な資産であり、どちらがよりお金が増えるのかわからないのであれば、両方にバランス良く投資しておこう。これが分散投資の考え方です。卵を一つのカゴに盛るなっていう投資の格言は非常に有名ですね。
もし皆さんが俺はバリバリ自己投資してもっと稼げるようになるんだって意気込んで、英会話スクールに通ったりプログラミングスクールに通ったり、もしくは資格スクールに通ったり高額の教材を買ったり、高額のセミナーを受講したり、お金を使って自己投資したとしても、それが将来の収入アップに繋がるかどうか不確定なんですね。一方で皆さんが私は資産運用でお金持ちになるって意気込んで、株式に投資したり債券に投資したり、不動産に投資したりゴールドに投資したり、もしくはビットコインに投資したり金融商品に投資したとしても、将来お金が増えるかどうかはやっぱり不確定です。
もし自己投資なり金融商品への投資なりで何か一つに集中投資をして思うような結果が得られなかったら、30歳35歳で何も残らない人になってしまう可能性がありますよね。これを避ける魔法の一つが、分散投資なんですね。どちらかに集中投資した場合との比較で言えば成功時の爆発力には劣るんですけど、20代っていうのは丁半博打を打つには早すぎる年齢です。両方バランスよく伸ばしていきましょう。両方伸びる可能性だってありますからね。
④確定拠出年金、何で運用すればいい?
この質問に対する答えは、株式100%がおすすめ。元本確保型の商品は基本NG。確定拠出年金というのはいわゆる3階建て部分に当たる年金です。1階が国民年金、2階が厚生年金、3階が確定拠出年金ですね。一般的なサラリーマンの場合、65歳以降の公的年金受給額は月約15万円程度なんですね。これだけじゃ足りないよって人のために上乗せで準備する年金が3階部分の確定拠出年金なんですね。いわゆる老後資金を作るための制度です。
この確定拠出年金の特徴は次の通り、企業が掛け金を負担する企業型と、個人で掛け金を負担する個人型がある。投資商品を決めて自分で運用する、配当金や売却益などの運用益が非課税、引き出しは原則60歳以降使った方がいいっていう素晴らしい仕組みですね、企業型の確定拠出年金制度を持つ大企業では。毎年新入社員を大きな部屋に集めて、証券会社などから講師を招いて資産運用の説明をしてもらって、新人研修の期間中に投資商品を決めさせます。このときに新入社員の多くは、株を買うなんて怖いな、元本減らしたくないな、元本確保型の投資商品にしておこうとか、資産運用とかよくわからないな。とりあえず元本確保型の投資にしておこう。
こう考えてすぐに預金扱いの商品を選んでしまいます。実際約50%以上の人が元本確保型の商品を選んでいるっていうデータもあります。でも、これは主に二つの理由からNGです。一つ目、非課税メリットを活かせない。二つ目、インフレに負けるこの二つの理由ですね。元本確保型の商品は損する可能性がない代わりに値上がりもしません。もし年利5%が期待できる株式ファンドに月1万円、38年積み立てたら38年後には1350万円になります。内訳としては元本部分は456万円、値上がり部分が約900万円ですね。本当ならこの900万円の部分に対して約20%、つまり約180万円の税金がかかるんですけど、確定拠出年金ではこれが非課税になります。値上がりが狙える商品を選ばないってことは、この非課税メリットを捨てることになります。
そんなこと言っても値下がりしたら嫌なんだもんってそう考える人もいるでしょう。でも15年以上の長期投資ならば、実は損する可能性は限りなく低いです。米国株に1950年から2017年の間のどこか1年間だけ投資した場合、投資を開始した時期によって、そのリターンはマイナス37%から52.6%まで大きくぶれがあるんですね。つまり、大きくマイナスになる年もあれば、大きくプラスになる年もある。まさにハイリスクハイリターン、皆さんが株なんて嫌だって思う気持ちもよくわかります。その一方で、投資期間を15年で区切った場合、1950年から2017年の間で最高の15年間に投資した場合なら成績はプラス18.9%、最悪の15年間に投資した場合でも成績はプラス4.2%、つまりどの15年間に投資した人も損はしなかったってことになるんです。しかも平均リターンは10%以上もあるんですね。
株式は保有期間が長ければ長いほど、リターンのばらつきが小さくなります。15年以上の投資期間、もっと長く見て25年の投資期間を確保すれば負ける可能性は限りなく低いですっていう過去のデータ上は負ける可能性がないんですね。これはお金に詳しい人だけが知っている、まさに黄金を呼ぶ知識なんですね。確定拠出年金の60歳まで原則引き出せないっていう縛りが、長期投資をやる上では最高のメリットになります。20歳そこそこで投資を始めて60歳まで運用すれば、過去のデータからマイナスになる可能性がほとんどゼロって言えそうだってことです。
未来のことは誰にもわからないとはいえ、かなり魅力的な話だと思いませんか?そして現金っていうのはものすごくインフレに弱い資産なんですね。日銀によると、昭和40年に1万円出せば買えていたものは、今は4.2万円出さないと買えなくなっているそうです。皆さんが一生懸命貯めたお金は、40年後には価値が低くなっているかもしれません。確定拠出年金で元本確保型の商品を選んでコツコツとひたすら円を貯め続けるってのは、お金のプロなら絶対に選ばない選択肢です。
⑤初任給で何を買うべき?
この質問に対する答えは、つみたてNISAで1000円でも積立設定すればあとは何を買ってもOK。確定拠出年金のところでどんな株式ファンドを買えばいいって消化不良だった人もいるかもしれません。なのでここでまとめてその疑問を解決してしまいましょう。つみたてNISAっていうのは、毎年40万円掛ける20年総額800万円積み立てが可能で、金融庁お墨付きの優良ファンドに投資できて、配当金や売却益などの運用益が非課税っていうこれまた素晴らしい制度です。
つみたてNISAで年利5%で運用できれば、20年後にはそれだけで約1370万円になるポテンシャルがあります。長期的に見て年利5%のリターンを期待できそうな投資商品は結論この二つ、一つ目、全世界株型ファンド、二つ目、米国株ファンド、どちらも長い歴史の中で右肩上がりの成長をしてきた商品です。楽天証券で買えるファンドとしては、楽天全世界株式インデックスファンド、楽天全米株式インデックスファンド、SBI証券で買えるファンドとしては、eMAXISSlim全世界株式オールカントリー、S&P500インデックスファンド、このあたりになりますね。インデックスファンドというのは超低コストで少額から投資ができて幅広い投資対象をカバーできる現代における最高の発明品の一つです。
上記のようなファンドを買えば投資タイミングを図る必要がない、ある意味いつでも買い時です。企業分析をする必要がない、世界中の企業、米国企業全部をまるっと買うイメージです。多くの暴落不景気を乗り越えてきた実績があります。リスクとしては、外貨建てのため為替の影響を受ける株式のため値動きが激しい、暴落があると50%下落したりしますといったものがあるんですけど、既に開設してきた通り、15年以上の投資期間を取れるのなら、マイナスに転落する可能性は非常に低いです。
まさに長期投資にうってつけの商品ですね。総合口座の申し込み、つみたてNISAの申し込み、どちらも早いうちにやっておきましょう。今の世の中証券口座を持っていないお金持ちなんてほとんどいません。資本主義社会において証券口座を持たずにお金持ちになろうとするのは、流れるプールを逆に泳ぐようなものです。世界中の企業に投資して経済成長の果実を分けてもらう、このポジションにいかに早く立てるかが重要です。
確定拠出年金をフルに生かしながら、つみたてNISAを満額、全世界株や米国株ファンドに積み立てられれば、老後問題はそれだけでクリアできると思っています。証券口座を開設して、初任給を使って最初の1000円を積み立て始められるかどうか、ここが一つのわかれ道になってきます。少額で資産運用をスタートしつつ、知識と経験も同時に積み上げていくのがおすすめです。今40代50代の人たちで、もっと若い頃から資産運用を始めておけばよかったなという人は驚くほどたくさんいます。若い皆さんはぜひ老後までの長い時間を生かして、早くに投資をスタートさせてください。
まとめ
お金に後悔しない人生にするために今日から行動を始め後悔しないために押さえておくべきお金の話はこの5つです。
①手取りの何%を貯蓄すべきか?
⇒これに対する回答は、最低手取りの10%は貯蓄すべき。バビロンの大富豪の教え、収入の10分の1を貯金せよ、バフェットの発言、1ドルを落として将来の2万ドルを失った、この二つは一生役立つ考え方です。
②財形貯蓄や保険、持ち株会、全部加入すべき?
これに対する回答は、原則保険や持ち株会は不要。財形は人によってあり、保険は掛け捨ての生命保険、自動車保険、火災保険+公的保険がコスパがいいです。持ち株会は超集中投資になるのでおすすめしません。
③自己投資と資産運用どっちが大切?
⇒これに対する回答は両方大切。どちらか片方だけはNGとなります。片方への集中投資は成功時のリターンが大きい反面、失敗時のダメージも大きいです。適正なリスクを意識して、両方にバランス良く投資するのがおすすめです。
④確定拠出年金、何で運用すればいい?
⇒これに対する回答は、株式100%がおすすめ。元本確保型の商品は基本NG、こうなります。長い投資期間が取れる確定拠出年金では、非課税メリットが取れてインフレに強い株式を選ぶのがおすすめです。特に全世界株や米国株のような外国株がおすすめです。貯金はこれとは別に自分の銀行口座でやりましょう。
⑤初任給で何を買うべき?
⇒回答はつみたてNISAで1000円でも積立設定すればあとは何を買ってもOK。おすすめのファンドは全世界株ファンド、米国株ファンドです。1000円から積み立て可能です。若いうちに積み立てを始めて、運用の習慣を身につけましょう。これが将来大きな財産になります。
以上、参考になれば嬉しいです。1人でも多くの若者がお金に困らない自由な人生を歩んでくれたら嬉しいです。
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