個別株投資で絶対にチェックするべきポイント
今回のテーマは個別株投資でチェックしておきたいポイント5選です。個別株を買ってみたいけどなかなか踏み出せない、個別株投資ってどうやって選んでいるのかってみたい、個別株はあるけどその企業の何を見れば良いのか、どのように情報収集するのか、購入前は様々な疑問が浮かぶかもしれません。
購入前に下調べをしておくと何かと安心ですね。下調べをした上で購入すれば、ご自身の買い物に自信が持てます。大きな買い物をする場合もそうです。購入前に下調べをする方が多いです。
例えば家電で考えてみるとしましょう。冷蔵庫を買うとき、量販店で現物確認して選ぶ方もいますね。インターネットで検索して選ぶ方もいるかもしれません。
いずれにしても下調べをする方が多いのではないでしょうか?どのような選択肢種類があるのか、どのメーカーから販売されているのか。性能はどうかサイズはどうか、口コミは良いか、価格は手ごろか、この他にも確認項目は様々ですが、下調べをした上で購入する方がほとんどですね。
プライオリティも個人個人で異なるでしょう。価格重視の人性の重視の人メーカー重視の人様々です。個別株購入も同じように考えることができますね。ポイントを押さえて見てみましょう。
今回はいくつかあるポイントの中から5選をご紹介します。
購入前もそうですが、購入後に持っていき的に確認したい内容でもあります。難しそうな内容ですが、簡単に確認できる方法もご紹介します。
定期的にご自身の保有株を見直し、メンテナンスをしていくことでポートフォリオを立ててみましょう。
早速解説していきます。
①決算内容の確認
決算とは会社の損益をまとめて集計して確定する手続きです。決算書を読むことによってその企業の業績がわかる成績表みたいなものです。
米国の上場企業は決められた報告フォームで決算書を作成します。CECに提出しその内容を開示することになっています。CECとは米国証券取引委員会のことです。証券取引を監督監視する連邦政府の機関です。
これらの決算書提出は義務化されています。それぞれに提出期限もあります。提出期限が守れない企業、つまり決算の集計作業が間に合わない企業もあるかもしれません。その場合はCECに対して期限延長申請をすることも可能です。
しかしそのような延長申請をした場合、投資家やアナリストから警戒されてしまう可能性があります。会計上の問題があるのか、マネジメント上の問題があるのか、様々な憶測が飛び交い、ネガティブな評価がされてしまいます。
これでは株価に影響が出てしまいますね。提出遅れ提出後の修正があまりにもひどい場合はペナルティが課されたり、上場廃止となってしまう場合もあるのです。
期限までに正確な数字を集計し、CECに提出することが大切です。さて、この決算書ですが、30ページにも及ぶ膨大な情報量の書類です。これでは会計のスペシャリストでない限り読み取ることが難しいですね。
決算書を読まずに簡単にポイントだけ把握する方法をご紹介します。楽天証券の口座画面で数年間の売上高税引き前当期損益当期利益を確認してみましょう。当期利益は最終的に企業の手元に残る利益のことです。
この数字がプラス、右肩上がりになっていればまずはOKですね。右肩上がりであれば良い傾向であることがうかがえますね。もちろんこれ以外に大事な数字もたくさんあります。こちらでは基本中の基本を押さえようということです。
②売上構成の確認
商品別サービス別の売上をチェックしてみると、その企業が何を販売しているのか、どのような商品、どのサービスがその企業の主力となっているのか、このようなことがわかります。
その企業に対して投資をしようとする場合に何をしている企業であるか確認するのは重要ですね。
その企業の売上額がどのような製品サービスで構成されているか、売上高の項目、つまり売上構成を見ていくとわかります。意外にも、思い込みで勘違いしている場合もあるかもしれません。
例えば、マクドナルド キッカーシンボルMCDです。マクドナルドといえばハンバーガーです。主力製品はハンバーガーかと思いきや、年次決算書を見るとフランチャイズの売り上げが高いということがわかります。
販売する製品サービスが徐々に変わり進化する企業もあります。例えばアマゾンです。上場当初のAmazonは、書籍、音楽ビデオをネット販売する企業でした。2010年の決算書に書かれた企業説明では、地球で最も顧客のことを考える企業を記載があります。
さらにクレジットカードの契約、オンライン広告からも収益を上げていることが説明されています。2021年の決算書での企業説明も、地球で最も顧客のことを考える企業と記載されております。
地球で最も顧客のことを考える企業と聞いても何を販売している企業かさっぱりわかりませんね。早速、どのような売上構成なのか見てみましょう。2010年の売上構成です。この当時はメディア、電化製品、雑貨が売り上げを占めています。
2021年の売上構成は製品販売、デジタルコンテンツ販売者への手数料、さらにAWSが主要なセグメントとして加わっています。AWSはAmazonWebServiceの略です。Amazonのクラウドサービスのことです。
このようにして、Amazonは時代の移り変わりとともに販売する商品サービスの変更と拡大を行っているのはわかりますね。顧客のニーズを読み解き、時代に合った商品を提供するそれがAmazonの企業説明にある地球で最も顧客のことを考える企業ということなのかもしれませんね。
上場当初のまま書籍、音楽ビデオ販売を続けていたとしたら企業として衰退の道を進んでいたかもしれません。時代のニーズを読み取り進化していく、そのようなことが企業に求められている時代です。売上構成を調べて、どのような事業をしている企業であるか確認してみるのも面白いですね。
③ホームページやIRのサイトを覗いてみよう
個別株は情報収集が難しいです。日本企業であれば簡単にホームページを探し出すこともできます。さらに、会社説明会、工場見学、職場見学などを開催している企業もあるかもしれません。
株主であれば株主総会にも参加できますね。投資をするのであれば、その企業の雰囲気は掴んでおきたいですね。どこの上場企業のホームページにも投資家向けに情報を集めたサイトがあります。それがIRサイトのページです。
IRとは、インベスターリレーションズの略で、投資家向けに行う広報活動のことです。このサイトでは、株価はもちろん、最新ニュースなども確認することができます。
iPhoneでおなじみの企業AppleのIRサイトを探してみましょう日本でパソコンを使用している場合、アップルは公式ページが日本語で表示されますね。でも、アップルの日本語ホームページを見ても、IRや投資家向けの情報ページを見つけることができません。
そのようなときは企業名+IRでGoogle検索してみましょう。ここではGoogle検索でApple、スペースIRと入力し検索します。検索結果のトップページにAppleのインベスターリレーションズのサイトが表示されます。
これをクリックするとAppleのインベスターリレーションズのページが開きます。でも、表示が英語です。ここで日本語で読みたい場合は翻訳機能を使います。あらかじめGoogle_Chromeをダウンロードし、Google_Chromeから検索する必要がありますが、大変便利な機能です。
日本のニュースサイトでは情報収集が難しい場合でも簡単に読むことができますね。大変便利な機能です。IRのサイト以外でも、英語のサイトを見るときは普段から活用したい機能ですね。英語だけでなく、他の外国語にも対応します。
④取締役の確認
取締役と株式会社において必ず置かなければならないです。会社運営の意思決定で監督をする人たちで構成されています。つまり、会社の方向性を決めたり、重要な判断を下したり、決定したことを各部門に指示、その指示が滞りなく実行されているか監督するのが取締役といったところです。
また経営には多様性が求められていることから、取締役にも多様性が求められています。カリフォルニア州では女性取締役を置くことを義務化しています。違反した場合は罰金です。
ナスダックでは上場する企業に対してルールを設ける方向で決定しています。取締役に女性やマイノリティを必ず置くということです。企業には多角的な視点が必要です。様々な視点で物事を見て方向性を決める、このようなかじ取りが取締役に求められています。
企業にとって重要な役割を担うのは取締役です。どのような方がいるのか気になりますね。Appleの取締役を確認してみましょう。先ほどご紹介したAppleのIRのページで確認することができます。
IRのページにあるリーダーシップとガバナンスをクリックします。名前では判断できませんがタイトルを見るとどのような人物であるかなんとなくわかるかもしれません。
何名かご紹介していきましょう。ボーイングの元CEO兼社長、ボーイングは航空機メーカーですね。ティムクックも取締役のメンバーです。元アメリカ副大統領のアルゴ、ノーベル平和賞も受賞している方です、ジョンソンエンドジョンソンの会長もメンバーです。
このような方々がAppleの取締役のメンバーです。企業が開示する情報は透明性が求められています。名前だけでなくバックグラウンドも開示されているのです。様々なバックグラウンドを持つ方が集まり、Appleの取締役メンバーとなっているのがわかりますね。
⑤今後の成長について
企業が今後どのように成長するのか予測は難しいですね。成長が見込まれるか衰退していくか運命に任せるわけにはいきませんね。世の中の流れを確認することである程度は連想はできるかもしれません。
例えば化石燃料からクリーンエネルギー導入への流れがありますね。これに伴い産業構造が変化しています。ガソリン車から電気自動車主流への移行もその一例ですね。
ガソリン車にはエンジンが搭載されています。一方電気自動車はエンジンでなくバッテリーとモーターがメインになります。車の主要部品はエンジンであったのがバッテリーとモーターへ変わっていくことになりますね。
その他に付随する部品もいろいろ変化がありますがここでは大きな流れとして把握しておきます。製造工場は巨額の研究開発費、設備投資をしてエンジンを開発製造していました。世の中の流れが変わったところで、同じ設備を使用して電気自動車のバッテリーとモーターを製造できるわけではありません。
新しい分野に挑戦するにはさらなる研究開発費や設備投資が必要となってきますが、エンジン車を製造していたメーカーにとって巨額な資金投入をして変わらざるを得ない、そのような状態かもしれません。
資金が潤沢な企業であれば問題ないでしょう。資金がない会社には今後は厳しい時代となるでしょう。しかし新しい分野に挑戦するには、このように資金投入が必要ですね。その他の流れとして保有からシェアリングエコノミーへという変化もありますね。
物の保有が当たり前だった時代から物はシェアする流れ、つまり貸し借りする流れに変わるといった内容です。時代は常に変化しています。時代の流れを把握してみる時代の流れを絡めて、企業の今後を想像してみる。このような作業も面白いかもしれません。
まとめ
今回は個別株でチェックしておきたいポイント5選をご紹介しました。
①決算内容の確認
決算書を読むことによってその企業の成績表みたいなものを確認するということです。難しい書類を読み込む必要はありません。楽天証券のサイトからグラフ化された売上高税引き前当期損益、当期利益を確認する方法をご紹介しました。基本中の基本の数字を確認してみるということです。これらの実績が右肩上がりだと安心ですね。
②売上構成の確認
企業の売上構成を調べてどのような事業をしている企業であるか確認してみるのもポイントです。マクドナルドの例とAmazonの例をご紹介しました。マクドナルドはハンバーガーではなく、フランチャイズの売り上げが高いということでしたね。アマゾンは時代の移り変わりとともに、販売する商品サービスの変更と拡大を行っている企業ということがうかがえました。
③ホームページやIRのサイトを覗いてみよう
情報収集のために企業のホームページや投資家向けのページを確認してみましょう。Google_ChromeにはWebページの翻訳機能があります。その機能を使って日本語に翻訳された状態で閲覧する方法をご紹介しました。
④取締役の確認
投資家向けのページから取締役を確認してみましょう。取締役は会社の方向性を決めたり重要な決断を下します。また様々なバックグラウンドも求められています。企業にとって重要なポジションでもあります。
⑤今後の成長について
世の中の流れを把握してみましょう。その流れの中で企業がどのような方向に成長するのか、連想してみるのも楽しいですね。
以上、知っておくと損しない個別株投資でチェックしておきたいポイント5選でした。購入前にチェックしておくと安心。購入後にも調べておくと投資判断に磨きがかかるかもしれません。
個別株投資では突然の値上がり値下がりに遭遇するかもしれません。このようなときに一喜一憂しないためにも、ある程度の情報を把握しておくのは必要ですね。
これからの投資戦略の参考になりましたでしょうか?
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