大学生の時に免除された年金の追納はする?しない?
今回は、新社会人に向けて大学生の時の年金は追納した方がいいかどうかってことについて話をしたいと思います。
結論から先に言います。私だったら追納せずに投資します。人によって正解は変わりますので、この辺は解説していきたいと思います。
解説なんですけど、年金というものはざっくりおさらいにします。年金はざっくり3種類あります。国民年金、厚生年金、企業年金です。この国民年金というのは、20歳からの誕生日から60歳までね。全ての人が強制加入するんですね。金額はみんな一律ですね。
厚生年金というのは会社員とかが入ると人によって支払う金額も違うんですね。たくさん給料もらってる人はたくさん支払うってことになります。
それから企業年金っていうのは人によってあったりなかったりするんですけど、会社が用意してくれる年金ですね。社員のために年金支給したりとかね、これは本当に企業によってあるないが分かれます。大体の人が関わるのがこの国民年金と厚生年金になります。
国民年金の追納とは?
今回の話が該当するのはどっちかっていうと、この国民年金なんですね。金額がざっくり毎月1万6000円程度払っていて、毎年少しずつ上がり続けてるんですね。いつから年金がもらえるのかってことなんですけど、最低10年以上納めてたら、65歳から死ぬまでもらえます。そして未納にせずに支払えば支払うほど将来もらえる金額も大きくなるってことなんですけど、それを最低限理解してもらった上で、そもそも追納とはなんぞやって話です。
特例で免除とかね猶予された年金を後から支払うことですね。要は大学生の場合4年制の大学で卒業時の年齢が22才だったとすれば2年間、薬学部などで6年制だった場合は卒業時の年齢が24歳で4年間分を学生納付特例といって支払わなくてもいいですよって免除されていたんですね。
免除されたものは10年までは任意で過去に遡って支払うことが出来るので、その事を追納と言います。支払わなかった場合は、将来もらえる年金金額は減ります。ただの未納と免除は何が違うのって言うと、未納ってのは勝手に支払わないってことですよね。
未納と違うのはこの特例とかちゃんと正式に許可をもらっているので取り立てられたりしません。それから、免除の場合は受給資格期間にカウントされるので、最低10年間支払ってないと将来年金がもらえないんですが、この期間支払ってないんだけどちゃんと支払い続けてたよっていう期間にはカウントしてあげるよってことです。
学生納付特例制度の追納は義務?年金金額はいくら変わる?
そしておそらく大学生の方は学生納付特例制度ってのを多分使ってると思います。結構よくある勘違いなんですけど、特例の追納は義務じゃないんですね。この学生納付特例制度っていうのを使うと後から遅れて奨学金とかみたいに後から返さないといけないというイメージを持つ人がいると思うんですけど、そんなことはなくて、別に支払わなくてもいいんです。
正しくは支払った方が将来もらえる金額も大きくはなるんですけどね。最低10年間支払わないと年金ってのもらえないんですけどちゃんとお金自体は支払ってないんですけど期間としてはカウントしてあげるよってことですね。
この特例制度ってのを使ってると後で追納した方が得なのかどうなのかっていう本題に行きたいんですけど。毎年受給金額ってのは変動するんですね。年金ってもらえる金額が毎年変動するんで、ざっくり計算していきます。
ざっくり計算していくと国民年金っていうのは1ヶ月1万6000円ずつ支払っていくんですね、1ヶ月分追納すると65歳から毎年もらえる年金が年間1600円増えるんですね。
例えば4年制大学で22歳で卒業する場合、2年間追納すると1ヶ月1万6000円支払う金額が2年間特例で猶予されてるんだったら、2年間で38万円支払うわけですね。国民年金の保険料を2年間分の38万円支払うと将来もらえる金額は年間3万8000円ぐらい増えるんですね。
6年制大学で24歳で卒業する場合、4年間追納すると1ヶ月1万6000円支払う金額が4年間特例の猶予で、4年間で76万円支払うわけですね。国民年金の保険料を4年間分の76万円支払うと将来もらえる金額は年間7万6000円ぐらい増えるんですね。
なので将来65歳から毎年3万8000円or7万6000円ずつもらえるっていうことね。いつ回収が取れるかってことなんですけど、38万円支払うことによって毎年3万8000円もらえるってことは10年間で元が取れるんですね。言っちゃえば65歳からもらいだして75歳で元が取れるんです。
てことはその後は生きれば生きるほど毎年3万8000円円or7万6000円ずつお得になるってことですね。
では追納した方が得なのか?
これをどう考えるかってことになるんですけど、投資に回した場合どうかって見たいんですけど、仮に今手元に38万円があったとして、この38万円を投資に回したと仮定すると、現在ざっくり25歳として65歳までの40年間運用したとして、毎年3%で運用できた場合、40年後に124万円になるんですね。65歳になったときに124万になると。この65歳になったときにこの124万円を年金代わりに毎年3万8000円ずつ取り崩していくと、もしそうした場合32年間の97歳分まで使えるんですね。
もしこれが6年制大学の24歳卒での4年間分だったとしたら、248万円になります。取り崩し方は7万6000円なので先ほどと同じく32年間分です。
実際には少しずつ取り崩すんで、残った分っていうのは運用も65歳からも続けるんで、実際にはこの117万円より増えるんじゃないかなと思います。
もし仮にこれを5%で運用した場合、40年後に38万の場合は267万円、76万の場合は535万円になるんですね。この5%は過去のデータを見ても可能性は低くないのではないかなと思います。
それであとこの話をすると税金とか控除って話になるんですね、国民年金は追納した年っていうのは、社会保険料控除だったりとか。支払った年の税金が減るってことですね。
それ以外にも、
・投資は増えたとき税金がかかるじゃないか
・5%で運用して200万円だったとしても、増えた金額に対して税金がかかるじゃないか
・投資は利回りが保証されてるわけじゃない
・年金は保障されてる
とかって話です。
一方で反対の意見として、
・将来の年金がどうなるかなんてわからないじゃないか
・本当に65歳からもらえるのか
・元々60歳でもらえたはずのものが65歳になったじゃないか
・実際将来は70歳になるんじゃないか
・年金の受け取りも税金がかかるじゃないか
・株の税金は新NISAを使えば税金は無くせれる
とかいろんな意見とかあると思うんですけど、この辺は今回全部省きました。
なんでかっていうと、不確定要素が多すぎて計算がややこしいんですよね。実際今わからない、将来わからないっていうものをあんまり計算に入れてもなかなか見にくくなっちゃうとかどうしたらいいかわかりづらくなっちゃうんで細かい計算は省きました。大筋だけ押さえておけばOKです。
もう一つ大切なことっていうのは、無理して年金を追納せずに手元の生活防衛資金を確保していくことってのが大事なんじゃないかなと思います。最低大体半年から1年分ぐらい収入がなくなっても半年とかは最低暮らせるだけの貯金を確保する方が先じゃないかな、これがあれば無駄な保険に入らなくて済んだりとか、精神安定剤になります。
私自身だったらこの年学生納付特例使ってるんだったら追納はせず、投資の方が資金拘束リスクがないかなというところが好みですし、3%以上で運用できるだろうっていうのもありますからね。もちろんこれは正解は人によって変わるんで、ていう私の一つの意見として参考にして下さい。
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