貯金したい人が『絶対に買ってはいけないもの』
今回のテーマはお金をドブに捨てるやばい買い物5選です。お金の使い方にはいろいろあります。使う目的もいろいろあります。生きるためだったり、ご自身や大切な人の幸せのためだったりします。
投資もお金を増やすためという大切な目的がありますね。株や投資信託、不動産などの増やすための使い方もいろいろあります。しかし、確実に増えるというものはほとんどありません。
一方でこれをすると確実に損するという買い物や使い方はあります。このような選択をしないことで大きく資産を減らすことを避けることができます。大きく負けない一方で、時間を味方につけて良いものを買うようにすると、お金がお金を生み出す仕組み作りが自然とできるようになります。
そこで今回は効果が低く、お金もたまりづらい、おすすめしないお金の使い方をご紹介します。
早速解説していきます。
①変額保険
あまり聞いたことのない保険かもしれません。変額保険は支払った保険料が株式や債券で運用される保険です。その運用実績によって保険金や解約返戻金が増減します。保険ですから万一の死亡時にも保険金が支払われます。
一見保険と投資が一度にできて便利な商品に見えますね。変額保険はなぜおすすめできないのでしょうか?びっくりするほど諸経費がかかっているからです。
変額保険の手数料には3つの手数料がかかっています。
1、保険会社の経費
2、保険営業の歩合
3、運用投資会社の手数料
通常の保険でも保険会社の経費と保険営業の歩合などの手数料がついていきます。変額保険ではさらに投資商品運用のための手数料がかかるというわけですね。通常この内訳については公表されていません。
しかし、ざっくりと計算はできます。試しに計算してみましょう。これは解約返戻金を確認することで見当がつきます。解約返戻金は、保険を解約したときに戻ってくるお金のことですね。
ある変額保険で35年間満期として毎月1万9130円の保険料を払った場合の35年後の解約返戻金を見ると1810万円です。払い込んだ保険料は合計で約800万円ですから、1000万円も増えていると思うかもしれません。
もし同じ期間で同じ金額の積み立てを変額保険でなく証券口座で運用したらどうなるでしょうか?楽天証券でシミュレーションすると、同じ年間平均リターンだとするとなんと答えは2431万円です。
変額保険で運用した場合よりもなんと621万円も大きい金額です。この差が、保険の諸々の手数料ということになります。本来受け取れるはずの金額から25%以上も手数料で取られると考えることも可能ですね。
実際はもっと複雑ですがシンプルに考えるとこうなるということです。変額保険は諸経費、手数料が高いというのがおわかりいただけたでしょうか?
でも、保険には入っておきたいという方もいるでしょう。そんな方のために保険選びの視点を参考のためにお伝えします。迷ったらとにかく掛け捨てというのが基本です。
保険で資産運用は考えないというのが保険選びのみそだと私は思っています。言い換えると、運用と保険は分けて商品購入をしましょうということです。視点はシンプルな保険のものになります。
例えば掛け捨て型5年10年20年30年の返戻率はどの程度か、死亡保険金高度障害保険金がん保険をどうするか、こういった視点です何か事故を決めていかないと百戦錬磨の担当者さんに乗せられて買わなくて良い商品を買うことになります。
窓口の保険屋さんは保険を売るプロです。皆さんの人生をプランニングするプロではありません。私は保険は掛け捨てで良いと考えています。日本では遺族年金、障害年金、高額医療費という困ったときの制度も充実しています。
無理して全てを保険でカバーする必要はありません。様々な特約もいりません。シンプルなものが一番だと思っています。そういう意味では勤務先が契約している団体保険などは良心的なものが多いですね。
ですから保険に入る前に一度勤め先の制度を確認するのも良いかもしれませんね。
②外貨預金
外貨預金とは米ドルやユーロなど日本以外の通貨で預金することです。金利の高い国の通貨で預金しておけば日本円の預金よりも高い金利が受け取れます。通常の普通預金では日本円を預け入れて日本円で払い戻します。
外貨預金の場合はまず日本円を外国通貨に交換して預け入れます。払戻す場合は外国通貨を日本円に交換して払い戻します。異なる国の通貨を交換する場合、例えば1米ドルを日本円ではどれくらいで交換できるか基準がないと交換できません。
この基準のことを為替レートといいます。ニュースでも、1ドル120円50銭から121円ですなどと報道されますね。預入時のレートよりも払い戻し時のレートが円安になるとしましょう。
円と交換した外貨が値上がりしたということになりますから、利益になります。逆に円高になれば損失になります。外貨預金は投資対象としては非常に微妙な商品です。基本的に手数料が高いからです。
特に市中銀行で始める外貨預金はそうです。例えば手数料で言うと、円からドルにするとき、1ドルあたり1円ドルから円にするとき、1ドルあたり1円、このように往復で手数料を1円抜く銀行があるとします。1ドル100円として出し入れしただけで単純に2%相当の手数料を取られていることになります。
下手をすると単年の外貨預金金利を上回る金利になってしまいます。また高い金利の外貨預金を行って利息がつくといっても、それも銀行に抜かれてしまいます。
このように多くの場合手数料が抜かれてしまうため、外貨預金での資産運用は非常に難しいです。手数料以外にも外貨預金には主に以下のような注意点があります。
為替リスク
先ほどお話したように、外貨預金は為替レートが変わるため、円安や円高で利益が出たり損失が出たりします。利息が出てもトータルで見る今日為替で損することも非常に多いです。
米国株以上に円高円安は読みづらいので、非常にリスクが高いです。FXは為替の信用取引と言えますからなおさらリスクが高いですね。利益が出たとしても外貨預金の為替差益は総合課税の雑所得となり、税制上は株式などに比べて不利です。確定申告も必要です。
外貨預金はペイオフが利かない
円預金の場合には預金者保護する制度、ペイオフがあります。預金口座がある。銀行が破綻した場合でも元本1000万円とその利息分が保護されます。
しかし、外貨預金はペイオフ制度の対象にならず、銀行が破綻した場合の保護はありません。外貨を安全に持ちたいということならば外貨MMFという手もあります。外貨預金より一般的に外貨建てMMFの方が利回りも良いです。
外貨建てMMFとは外貨で運用される投資信託の一つです。外貨建てMMFも利回りが限られます。利回りが低いわりには、投資初心者の方にとっては手数料や税制が複雑です。日本円での定期預金のような感覚にはなりづらいですね。
外貨を寝かせておくならば、一般的には外貨建てMMFの方が有利です。
③リボ払いでの買い物
クレジットカードを使うとき、何回払いにしますかと聞かれますね。これはいわゆる分割払いです。一括でなく決めた回数で分割して支払う方法です。分割することで手数料がかかります。
これとは別にリボ払いという支払い方法もあります。リボ払いは正式にはリボルビング払いと呼びます。リボルビングの原形動詞リブログは回転するという意味があります。回転式拳銃をリボルバーとも言いますね。
リボ払いとは何でしょうか?リボ払いは、クレジットカードの支払い方式の一つです。あらかじめ設定した一定の金額を毎月返済していく支払い方法になります。具体的には10万円を借りて支払残高が10万円になったとしても月々5000円の返済でOKというものです。
リボ払いの特徴は支払残高の総額が増えてもほとんど月々の支払額は同じということです。先ほどの例で追加で5万円借りたとします。支払残高は15万円となりますが、月々の支払額は同じ5000円です。
支払い残高つまり支払うべきお金が増えても毎月同じ金額を支払えば良いから嬉しいという人がいるかもしれません。このようにリボ払いは一見、お財布の中身が厳しいけど物を買いたい人の心に寄り添った優しいシステムのように見えます。
ですが、注意してください。これは人間の心理をもとに、非常に巧妙に作られた仕組みです。
リボ払いが危険な理由は次の4つです。順番に見ていきましょう。
ゴールがわかりづらい
リボ払いが危険な理由の一つ目はゴールがわかりづらいからです。分割払いは明確に支払いはこれで終わりというのが決められていました。
例えば24回で完済というゴールから逆算して、月々の支払い金額が決められています。なので、いつまでに終わるのか非常に明確です。
ですが、リボ払いは違います。これくらいなら支払えるというように洗いそうな月々の支払額から決めるのです。このため、その支払いペースで結局いつまで支払わなきゃいけないのか、トータルいくら支払うことになるのかといったゴールが非常にわかりづらくなっています。
ゴールがわかりづらい反面、毎月の支払い額は安く決まっているのでよくわからないけど毎月このくらいなら支払えそうリボ払いで買ってしまいます。
返済期間が長くなりがち
リボ払いが危険な理由の二つ目は、返済期間が長くなりがちになるからです。先ほどお話した通り、リボ払いのメリットは月々の返済額が低く抑えられるということです。
ですが月々の返済金額が低くなると、完全に返済し終えるまでの期間が長くなります。月々の支払いが5000円、1万円という、我慢できなくはない小さな出費が長い期間続きます。そうすると非常に恐ろしいことが起こります。毎月の支払いがあることに慣れてしまうのです。
リボ払いを続けていると毎月の請求明細に5000円の支払いがあるのは当たり前になります。その状態が当たり前になると、まるで自分は借金していないかのように思ってしまいます。そんなとき欲しいものが出てきたらどうなるでしょうか?
リボ払いでは月々の支払額は変わりませんから、リボ払いでまた新しいものを購入しやすくなります。新しいものを購入した分、返済元本は大きくなりますが、リボ払いなので月々の返済額は変わりません。そうして返済期間が静かに伸びていきます。
終わりが見えない毎月の支払いのために働くということになってしまいます。リボ払いのリボは回転という意味がなんとなくご理解いただけたのではないでしょうか?
金利手数料が高い
このように恐ろしい仕組みのリボ払いですがさらに恐ろしいことにリボ払いの金利手数料は分割払いよりも高くなっています。
分割払いよりも3%近く高く15~18%です。
支払残高に対して金利手数料がかかる
分割払いは買った商品に対して金利手数料がかかります。これに対してリボ払いは支払残高に対してかかります。わかりづらいと思うので具体例をお話しましょう。
例えば10万円の製品Aを買った後、さらに欲しいものができたとしましょう。5万円の製品Bを買ってしまったというケースを考えてみましょう。
分割払いの場合、製品A製品Bに係る金利手数料は別です。もし製品Bを一括払いで買ったなら、製品への金利手数料だけ払えば良いということになります。
これに対してリボ払いにした場合はどうなるでしょうか?製品Bの値段を合わせた支払残高15万円に対して金利手数料が計算されます。それを毎月5000円という低い金額のままで返すことになります。借入金額が増えると利息が増えます。
利息が増えてもリボ払いでは支払うお金は変わりませんから支払残高がほとんど減らなくなります。結局、支払いがいつまでも終わらないことになります。
ということでリボ払いの怖い理由をお話してきました。怖さがおわかりいただけたでしょうか?このようなリボ払いで買う必要のあるものは滅多にないはずです。お話したことを踏まえて、もう一度考え直してみることをおすすめします。
最悪の場合でもリボ払いでなく分割払いを選ぶべきですね。今は分割手数料が無料の場合も増えています。この場合、余計な手数料を支払うことがないので、良い選択になるでしょう。
④見栄のために買うもの
買い物の目的があの人よりも良いものを持ちたい、みんなに羨ましがられたいというものだとお金をドブに捨てている可能性があります。
車、服、家、時計、ジュエリーやアクセサリーなど人へアピールできるものには限りがありません。テレビなどのメディアを見ていても、お金持ちのファッション、自宅特集など、焚きつけていることが多いですね。
それらのものにお金を使うと、買ったときは嬉しいですが、やはり慣れてしまいます。慣れてしまうと高い服や高い車を買うのが当たり前となってしまいます。問題はそれが続くと、高いものに囲まれるのが自分の代名詞のように感じてしまうことです。
この結果、さらにお金がたまりづらくなります。買っても買ってもお金がお金を生み出すフェーズ、それは総資産10億が目安と言われますね。運用利回りで生活はもちろんぜいたく品も買えるようになるのですね。
それまではお金がお金を生むように資産運用をコツコツですね。そもそも一般的に自分で思うよりも、人は他人のことを気にしていません。職場の人がどのような服を着ていたか、どんな家に住んでいたか覚えているでしょうか?
ほとんどの人が覚えていないと思います。一部のブランドには将来高値で売れたりする投資のような側面もありますが、それも非常に少ないです。これはブランド価値があるから投資になるはずと、本当はかっこつけたいだけなのに、目的を偽って買うこともよくあります。気をつけたいですね。
ただし、物によってはリセールが高く、投資価値があるものもあります。車のアルファード、ランクル、ゲレンデ、フェラーリ、時計のロレックス、パテックフィリップ、カバンのバーキン、ケリーなどですね。
余裕資金で買うのは当然ですが投資価値のあるものとないものを見極めておきたいですね。
⑤CMや営業にすすめられて買う投資商品
元々広告費、人件費が商品の価格や手数料に含まれているからですね。CMや電話で営業を受ける投資商品の例としては新築ワンルームマンションも多いです。
この新築ワンルームマンションこそ危ない不動産投資の典型でしょう。営業からは、新築ワンルームマンションは以下のように魅力的な言葉で進められます。
・マンションのオーナーになってみませんか
・節税にもなります
・保険や年金の代わりになりますよ
実際に不動産投資で成功してFIREする人は多いですが、ほとんどの不動産は悪い買い物となります。ましてや良い不動産を向こうから売りに来てくれることはほとんどありません。そんな良い物件ならば、営業が買っていると考えることもできますね。
ワンルームマンションとはいえ不動産投資は一つの物件で数百万数千万のお金が動きます。大抵の人はローン組んで始めますから、間違ってしまうと非常にダメージが大きいです。
最悪キャッシュフローがマイナスの物件のために10年間ローンの支払いをすることになってしまいます。本当に注意してくださいね。ズバリ言ってしまうと新築ワンルームは業者さんが儲かる投資です。理由を説明していきます。
まず、新築ワンルームマンションは新築のため高めの家賃価格が設定されています。広告費や営業の人件費も加算されていますから、いわゆる新築プレミアム価格になっているわけです。
例えば買った直後にすぐ売却したとしても同じ値段では決して売れません。また新築なので今までの稼働実績はわかりません。いくら立地がよくて見た目が良くても実際に人に選ばれて契約されるかは別問題です。
このため賃料シミュレーションが甘いことも多いです。不動産投資では事前のシミュレーションが非常に重要です。借り入れや利率、家賃や空室率、固定資産税などの税金も加味した実際のキャッシュフローを計算して初めてわかります。
営業が提示するシミュレーションではこのようなネガティブな要素が守られていないケースがあります。ひどいと作られた数字として必ず利益が出るように計算されています。
節税効果があるというのは赤字が出るからです。その上節税効果も小さく、焼け石に水という程度です。節税効果も具体的に出してくれる営業さんはほとんどいません。そもそも利益を出すのが投資の目的なのに、保険や年金代わりになると赤字前提でいるのは本末転倒ですね。
であれば、最初から掛け捨て型の保険だったり年金代わりの貯金をすればいいわけです。新築ワンルームマンションを例として説明してきました。
このようにCMや営業さんにすすめられて買う投資商品は、業者、営業の利益になる部分が大きいです。このため、お金をドブに捨ててしまう可能性もあります。やめておいた方がいいです。
まとめ
今回はお金をドブに捨てるやばい買い物ということで、避けた方が良いお金の使い方を学んできました。一覧で振り返ってみましょう。
①変額保険
②外貨預金
③リボ払いでの買い物
④見栄のために買うもの
⑤CMや営業にすすめられて買う投資商品
このように、どれも一言で言うと業者さんに手数料を多く取られてしまったり、際限なく出費が増えてしまうお金の使い方ですね。
今回説明した内容以外にもドブに捨ててしまうお金の使い方はたくさんあります。その使い方で本当にお金が貯まるのか。ご自身が幸せになるのか。使う前に立ち止まって考えてみるといいですね。
これからの投資戦略の参考になりましたでしょうか?
ただ投資ってどうやって始めればいいか分からない、そもそもどうやって勉強すればいいのかわからないって方は、投資の基礎的知識が学べる無料のオンライン講座があるので受けてみると良いと思います。
無料の1時間程度の講座なので自己研鑽としてどうぞ。